脳卒中では15分が勝負となる
2019年7月18日(HealthDay News) - わずか15分で脳卒中を起こした患者の予後に違いが出ると新しい研究は示唆しています。
この研究には、虚血性脳卒中(脳への血流遮断)を発症し、抗凝固療法で治療された米国およびカナダの6,700人以上の患者が含まれていました。
病院に到着後15分以内に治療を開始した患者1,000人ごとの調査では、治療までにそれ以上かかった人と比べて、
退院後に死亡またはホスピスケアを必要とした人は15人減少し、17人が介護なしで退院することができ、さらに22人が退院後に
自分で生活ができていたことがわかりました。
病院に到着してから治療を開始するまでの時間の中央値は1時間27分、脳卒中の症状が現れてから治療するまでの時間の中央値は3時間50分で
あることも研究でわかりました。
研究者らは、また、週末、休日、および平日の午前7時前と午後6時以降に病院に到着した脳卒中患者の場合、
治療の開始に時間がかかる傾向があることを見出しました。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校の介入神経放射線学の教授で同研究を執筆したレザ・ジャハーン博士は、次のように述べています。
「午前2時に病院に到着した患者でも、午後2時に到着した患者と同じように治療を受けられなければなりません。」
また、米国医師会誌(Journal of the American Medical
Association)で7月16日に発表された研究によると、研究者らは、また、
一人暮らしの患者や脳卒中を発症していることを認識できない患者で治療開始が遅れやすいこを見出しました。
ジャハーン博士によると、この研究結果は、脳卒中総合治療センターを設け、どれだけ早く患者を治療できるようになるかということに
関する新しい目標をアメリカ心臓協会へ促すものです。
毎年、米国では約795,000人が脳卒中を発症し、約140,000人が死亡しています。
虚血性脳卒中は全脳卒中の87%を占めています。
【以下のウェブサイトより引用】