若者と老人が一緒に時間を過ごすとエイジズムは消える
2019年7月9日(HealthDay News) - エイジズム(老齢者差別)は社会全体に広まっていますが、老いも若きも同様に有害です。
しかし、新しい研究では、いくつかの簡単な手順でそれを解消することができことがわかりました。
新しい研究では、さまざまな場面で若年者と高齢者を混在させることは、老化プロセスとその誤解について若年者を教育することと相まって、
エイジズムを減らすことにすぐに役立ちます。
「この調査結果はこれらの介入が、老化ということについての結果、態度、および知識に非常に強い影響を及ぼしたことが、示唆されています。」
と研究著者であるデビッド・バーンズ博士は述べました。
彼はカナダにあるトロント大学ソーシャルワークの助教授です。
「地域レベルだけではなく世界レベルでも、エイジズムの話題が勢いを増し始めていると考えるのは素晴らしい気分です。」
とバーンズ博士は付け加えました。
広く存在し、社会的に許容される偏見として広く考えられている、年齢主義は人の年齢に基づいた差別です。
研究文書によると、以前の研究では、エイジズムが高齢者の精神的および身体的健康に深刻な悪影響を及ぼすことが示されていました。
年を取ることについて否定的な態度をとる人は、肯定的に感じる人よりも平均して約7年、早死にするそうです。
「年配の方の扱い方には違いがあります。それは、彼らの能力が低いと仮定し、彼らの見解や意見を真剣に受け止めない人もいるのです。」
と、バーンズ博士は説明しました。
「彼らが行為や行動をとるはずだといった観点から、高齢者を箱に入れる傾向もあります。
彼らはまた、雇用されたり希望する前に
退職を迫られたりするという問題を抱えるかもしれません。」
世界保健機関(WHO)によると、60歳以上の世界の人口の割合は、2015年から2050年の間に12%から22%にほぼ倍増すると予想されています。
バーンズ博士らは、1976年から2018年の間に行われた6,100人以上の参加者に関する63件の研究を分析しました。
この研究は、世代間の接触、教育、およびその両方の組み合わせを含む3つのタイプの介入について評価しました。
これらの手段を組み合わせることは、高齢化についての若い人たちの態度を改善するために、どちらか一方だけ試みるよりもはるかに
効果的であることが証明されました。
より強い効果が、女性、ならびに青年期や若年の成人のグループに見られました。
アメリカ・バージニア州リッチモンドにあるバージニアコモンウェルス大学のトレイシー・ジェンドロン博士は、次のように述べています。
「それは人々を同じ部屋に入れ、お互いに有機的に学びあい、関係を築くことです。」
「同じ部屋に人を集めること、有機的に互いについて学び、関係を築くことです。」
「私たちがメディアから得たメッセージとは対照的に、高齢化に対抗するための最善のことの1つは、高齢者と時間を過ごし、
本当に高齢化することを理解することです。」
と、ジェンドロン博士は追述しました。
「私たちは年をとることが損失であると考える傾向があります。しかし、それは非常に豊かな人生を作り上げてきたことであるのだと思います。」
バーンス博士とジェンドロン博士は、両世代を混在させるための現実的な方法はそれほど費用がかからず、実装も簡単であることに同意しました。
これには、年配者が子供たちに援助したり、指導するための放課後プログラムの作成や、高齢化を取り巻くトピックについて大学生を教育すること、
また、園芸や工芸などの共有活動を中心にして高齢者と若者が一緒に作業できるコミュニティプログラムなどが含まれます。
バーンズ博士は、これらはコスト集約的な介入ではないものの、それでも、年齢主義者の態度には影響を与えると指摘しました。
「それが我々の調査結果のもう一つの有望な側面です。」
ジェンドロン博士は、エイジズムは社会に「深く根付いている無意識なもの」であり続けていると述べました。
「そして人々が、それについて考えるようになるためには、特別な介入と理由が必要です。」
この研究はAmerican Journal of Public Health誌のオンライン版で6月20日に発表されました。
【以下のウェブサイトより引用】