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JapanRx / 衛生状態が良好であれば、母乳育児を行っても問題ない

衛生状態が良好であれば、母乳育児を行っても問題ない

新しい研究によると、母乳育児に伴う行為(赤ちゃんの近くに寄り、抱き、皮膚が接触する)は、新生児へのCOVID-19感染にはつながらないようです。
The Lancet Child and Adolescent Health誌は、母親が正しい衛生習慣を守っていれば、乳児に伝染する可能性は低いと述べています。
臨床研究者らは、育児行為によってウイルスが感染するのではないかと心配していた母親や、もうすぐ母親になる女性は、心配する必要はないと述べています。

研究者らは、ニューヨーク市の3つの病院でCOVID-19と診断された、116人の母親を調べました。
出産の2週間前に症状が出たものの、出産時に症状がなかった女性もいました。
別の女性には、出産中または出産後1週間以内に症状が見られていました。

母親は出産後、希望した場合、定期的に新生児の皮膚と物理的に接触する形で、母乳を与えることできました。
スペースの制限によりすべての赤ちゃんが母親と同じ部屋に留まることはできませんでしたが、同じ部屋にいられなかった赤ちゃんは、授乳時まで母親のベッドから6フィート(約1.8メートル)離れたところに設置されたアイソレット(閉鎖型のベビーベッド)に置かました。
母乳の授乳を行うことを選択した女性は、毎回手洗いを行い、胸部を洗浄した後、サージカルマスクを着用しながら授乳を行いました。


<検査で陽性結果が出た新生児はいない>

COVID陽性の母親から生まれ、母乳で育てられた新生児のいずれも、感染の検査で陽性とはなりませんでした。
赤ちゃんは出生後24時間と、5〜7日後に再び検査を受けました。
その後、ほとんどの2週間は2週間経ってから、3回目の検査を受けています。

1か月後、研究者たちは遠隔医療を介して母親に連絡を取りました。
この際も、COVID-19の症状を示した赤ちゃんはいませんでした。

「私たちのデータでは、正しい衛生予防策が講じられている場合、COVID-19の周産期感染は起こりそうにないこと、そして新生児が母親と同室で過ごすことを許可し、直接母乳育児を行っても、乳児を保護するための対策について母親が教育を受けている限り、安全であることが示唆されました。」と、著者は論文の中で書いています。


<感染した母親を隔離するためのCDCの基準>

米国疾病予防管理センターによると、COVID-19を引き起こすウイルス「SARS-CoV-2」は、新生児には一般的にみられないといいます。
しかし、妊娠中のウイルス感染について、専門家は、乳児にとっての主要なリスクとなるかどうかを判断するのに十分な証拠を持ち合わせていません。
しかし、乳児に検査で陽性反応が出た場合、感染は一般的に無症候性(症状なし)であり、軽度であるとCDCは述べています。

このため、専門家は現状、乳児ケアについて確固たる推奨を行うことはできません。
しかし、CDCは、COVID-19陽性の母親と乳児との接触に関して、注意を払うことを推奨しています。
たとえば、母親は、症状が治まってから10日後、またはCOVID-19によって発症した重大な合併症が完治してから20日後に、自主隔離を終えることができるようになっています。
少なくとも24時間発熱がなく、症状が重くない場合、通常の「母親の」業務を再開することができます。

これらの調査結果は、他の種類の感染症を患う母親に対する推奨事項とは、大きく異なります。
たとえば、HIVや未治療の結核を患う女性は、母乳育児を行わないことを推奨されることが一般的です。
しかし、季節性インフルエンザやCOVID-19に感染した母親は、授乳を続けることができます。
そうは言っても、母親がいまだウイルスに陽性である場合、病気が完治するまでは、むやみに赤ちゃんに近づくことを避けなければなりません。

出典 2020年8月13日更新 Medical Daily 『With Good Hygiene, Mom Can Breastfeed』 (2020年8月18日に利用)
https://www.medicaldaily.com/mothers-covid-19-may-breastfeed-newborns-experts-say-455397