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JapanRx / 複雑な傷への効果的で費用対効果の高い治療薬の特定

複雑な傷への効果的で費用対効果の高い治療薬の特定

複雑な傷をどうやって治療するかを決めることは、スーパーで買い物をするのと少し似ています。

複雑な傷を負うことは患者にとっても経済にとっても大きな負担となり、北米の医療システムでは年間100億ドルの費用がかかります。

これには、患者や介護者の不満、経済的損失、生活の質の低下などの間接的な費用は含まれません。

カナダ・トロントにあるセントマイケルズ病院(St. Michael's Hospital)の研究者らによって今日発表された2つの新しい論文は、何百という利用可能な 治療法のうちどれが最も効果的であり、どれが費用対効果が最も高いのかが示されています。

主執筆者でありこの病院内にある『Li Ka Shing Knowledge Institute』の科学者であるアンドレア・トリコ博士は、次のように述べています。

「利用できる治療薬は数多くありますが、既存の文献を調べたところ、一貫して効果的、かつ費用対効果の高い治療薬はわずかでした。」

 「臨床医と患者は効果的な治療を行うための指針として、私たちのこの結果を利用することができます。これらの結果を臨床的に有効で資源効率の良い治療方法を最大限に利用することもできます。」

複雑な創傷とは、治療を始めて3ヶ月経っても治癒しない、感染が見られる、周囲の組織の生存能力を低下させている、または正常な治癒を損なっている他の何らかの状態と関連している傷です。

先進国に住んでいる人々では少なくとも1%は、一生の間にこの複雑な創傷を経験します。

複雑な創傷と言われるものの主な種類には、糖尿病または静脈不全などの慢性創傷、褥瘡および非治癒性の外科的創傷に起因するものが     あります。

 

オンライン医学雑誌『BMC Medicine』で発表された論文の1つでは、創傷治療の99件の系統的レビューを調査しました。

トリコ博士は、超音波治療およびハイドロゲル創傷被覆材が糖尿病性下肢または足の潰瘍に有効であり、一方で、ハイドロコロイド包帯、電気療法、空気流動型ベッドおよびフォームマットレスが褥瘡に有効であることを発見しました。

これらの結果は、最も高品質の系統的レビューに基づいています。

2番目の論文では59件の費用対効果分析を検討し、高品質の費用対効果分析から複雑な創傷に対する費用対効果の高い治療方法を特定しました。

糖尿病性潰瘍の場合、これらには、カデキソマーヨード軟膏、フィルグラスチム、集中治療、段階的な糖尿病性足潰瘍の管理プログラム、        エルタペネム、アンピシリン/スルバクタム配合薬、皮膚置換術、コラーゲン包帯、ベカプレルミン外用薬(ジェル)などでした。

褥瘡については、透湿性・通気性のある包帯、ハイドロコロイド包帯や他の先進的な包帯剤でした。

 

【以下のウェブサイトより引用】

Papers identify effective and cost-effective treatments for complex wounds