解毒剤としての抗炎症薬?
一般的に免疫系を静めるために使用される化合物はマウスにおいて、サソリ毒による死亡を防ぐことができると研究者が報告しています。
サソリの毒への解毒剤はかなりしばらくの間私達の鼻の下に潜んでいた可能性があります。ブラジルの研究者によればインドメタシンまたはセレコキシブの抗炎症薬を投与することによってサソリに刺されたマウスが毒に侵されることを防ぐというのです。サンパウロ大学の研究チームは昨日2月23日にネイチャーコミュニケーション誌にその結果を発表しました。
チームはサソリ毒を投与したマウスにインドメタシンまたはセレコキシブのいずれかを投与し、両方の薬品がマウスの死亡を防ぐことができたということを発見しました。もしそれが人間にも効くのであればそれが救急用キット常備薬となることでしょう。さらに、高価で揮発性であり広く応用しにくい抗体ベースの解毒の必要性がなくなります。ジェネリックの可能性には期待が高まります。この研究に参加をしていませんが、イエール大学の免疫学者ノアパームはそのようにケミカル&エンジニアリングニュース誌に語りました。
サソリに刺された動物における肺水腫および炎症を引き起こす脂質シグナル伝達分子であるプロスタグランジンE2を抗炎症薬は阻害します。これが毒素の影響からマウスを救ったのです。サンパウロ大学のルチアFaccioliが言うには研究チームの次の計画はビトロにおける人の血中の薬品テストを行うことだということです。