認知症患者の介護者は睡眠不足
2019年9月11日(HealthDay News)- 睡眠障害は、認知症の家族を介護する人々にとって問題であり、介護者と患者の両方を危険にさらす可能性があると研究者は述べています。
テキサス州ウェイコにあるベイラー大学の研究員は、介護者が眠りについたり眠り続けることが困難であるため、週に2.5時間〜3.5時間は通常よりも睡眠時間が少なくなったことを発見しました。
「週に3.5時間も睡眠時間が短いというのはそれほど多くはないように思えますが、介護者の睡眠不足は長年にわたって蓄積します。」
と、執筆者で心理学および神経科学の博士候補者であるガオ・チェンル博士は述べました。
「ストレスや深い悲しみに加えて毎週3.5時間の睡眠不足、介護者の認知力、精神的および肉体的健康に本当に強い影響を与える可能性があります。」
しかし、介護者の睡眠の質を改善することは、彼らの働きと生活の質を大幅に改善する可能性がある、とガオ氏は述べました。
たとえば、研究者は、朝日をもっと浴びる、規則的でリラックスした就寝時間を得る、適度な運動をするなどの簡単な変更を行うことで介護者の睡眠が顕著に改善することを発見しました。
慢性的なストレスは睡眠の問題を引き起こす可能性があり、認知症の人によって夜間起こされてしまうことも介護者の睡眠を混乱させる可能性があると研究者らは述べました。
レビューの共著者であるマイケル・スカリン氏は次のように述べています。
「毎晩、少しずつの睡眠不足により、介護者は投薬量を忘れたり、睡眠不足でないときよりも感情的に反応したりするかもしれません。」
スカリン氏は心理学と神経科学の助教授であり、ベイラー大学の睡眠神経科学および認知検査所の所長を務めています。
「介護者は世界で最も頼りになり最も働き者であると思いますが、睡眠不足は最終的に警戒心や日々の活動効率を下げるレベルまで蓄積します。」
この調査のために、研究者は3,300人近くの介護者を含んだ35件の研究を調査しました。調査結果は最近JAMA Network のオンライン版で公開されました。
米国では認知症患者の長期ケアにあたる約1,600万人の家族や介護者がいると言われています。アルツハイマー病協会によると、認知症の人の家族は、平均して週に22時間近く患者の介護をしています。
【以下のウェブサイトより引用】
Dementia Caregivers Often Face Sleepless Nights
Health Day