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JapanRx / 調理器具や掃除製品に触れると心臓病を予防する?

調理器具や掃除製品に触れると心臓病を予防する?

焦げ付き防止加工を施した調理器具や掃除製品は、一般的な家庭用品であるだけではありません。
これらは近い将来、科学者が糖尿病患者に対する新しい治療法を開発するのに役立つ可能性があります。

新しい研究では、こうした製品や塗料には、成人の糖尿病患者における心疾患リスク減少に役立つ化学物質が含まれることが示されました。
ウェストバージニア大学(WVU)の研究者らは、5,200人以上の成人の健康状態を分析し、ペルフルオロアルキル (PFAS)という物質の驚くべき効果を発見しました。

PFASは、がんや肝疾患に関連する有害な化学物質であることがしられています・
しかしWVUの新しい研究では、この物質の優れた効果が発見されました。
家庭用品に含まれるPFASに触れた成人の糖尿病患者は、冠状動脈性心疾患の発症率が低下することがわかりました。

この研究で、研究者らは患者の血中にふくまれるPFAS濃度や、心疾患の発症に寄与する可能性のあるその他要因をを分析しました。
彼らは、ウェストバージニア州とオハイオ州の飲料水に含まれるPFAS汚染が健康に与える影響に対処するために2005年に行われた、地域密着型の研究であるC8ヘルスプロジェクトのデータを集めました。

研究チームは、被験者5,270人中1,489人が冠状動脈性心疾患を発症したのに対し、残りのPFASにさらされた3,781人は疾患を発症しなかったことを見出しました。

「成人の糖尿病患者を対象としたこの横断研究では、冠状動脈性心疾患の診断を報告する確率は、人口統計学的属性やBMI、その他要因を調節した後、血中の4種のPFAS値が上昇するにつれ低下しました。」と、この研究に携わったウェストバージニア大学公衆衛生大学院の研究者、キム・インス氏は声明の中で述べました。

しかし、インス氏と彼女の研究チームは、PFASがどのようにして心疾患リスクを軽減させたのかについては断定していません。
研究者らは、この化学物質が炎症を緩和、もしくは身体のインスリン感受性や酸素運搬能力を向上させた可能性があると考えています。
これらは全て、心臓の健康を向上させる要素です。

「次のステップは、C8ヘルスプロジェクトのさらなる縦断研究やその他のコホート研究を実施し、糖尿病がある場合と無い場合における、血中PFASのベースライン値と冠状動脈性心疾患の発症リスクの関連を分析することです。」と、インス氏は述べました。
「こうした研究で逆相関が見られれば、PFASとと冠状動脈性心疾患の発症との因果関係を反映していると言える可能性があります。」

アメリカ疾病予防管理センターは、PFASを公衆衛生上の脅威として指定しています。
この化学物質の悪影響が知られて以来、製造過程からこの物質は取り除かれています。

インス氏は、この研究ではPFASの良い効果が見られたものの、飲み水や自然環境における使用を考慮すべきではないと述べています。

出典:2019年6月5日更新 Medical Daily 『Exposure To Cookware, Cleaning Products Surprisingly Helps Avoid Heart Disease』(2019年6月6日に利用)
https://www.medicaldaily.com/exposure-cookware-cleaning-products-surprisingly-helps-avoid-heart-disease-436212