赤身肉を食べると2型糖尿病のリスクが増加
赤身肉を植物系たんぱく質の食材に置き換えることで糖尿病のリスクが軽減され、環境上の利点が得られる可能性があります。
日付:2023 年 10 月 19 日
情報ソース:ハーバード大学 T.H. チャン公衆衛生大学院
概要:
新しい研究によると、赤身肉を週に2食程度食べる人は、それより少ない人たちに比べて2型糖尿病を発症するリスクが高い可能性があり、摂取量が増えるほどそのリスクは増加するようです。
研究者らはまた、赤身肉をナッツや豆類などの健康的な植物系タンパク質の食材、または適度な量の乳製品に置き換えると、2型糖尿病のリスクが低下することを発見しました。
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ハーバード大学 T.H. チャン公衆衛生大学院の研究者らが主導した新たな研究によると、赤身肉を週に2食分しか食べない人でも、それより少ない頻度で赤身肉を食べる人と比べると2型糖尿病を発症するリスクが高い可能性があり、摂取量が増えるほどそのリスクは高まると言います。
また、赤身肉をナッツや豆類などの健康的な植物系タンパク質の食材、または適度な量の乳製品に置き換えると、2型糖尿病のリスクが低下することも判明しました。
この研究は、10月19日(木)にThe American Journal of Clinical Nutritionに掲載される予定です。
「私たちの調査結果は、赤身肉の摂取制限を推奨する食事ガイドラインを強く支持しており、これは加工された赤身肉と未加工の赤身肉の両方に当てはまります。」
と栄養学科の博士研究員で筆頭著者であるシャオ・グー氏は述べました。
これまでの研究では赤身肉の摂取と2型糖尿病のリスクとの関連性が発見されていたものの、長期間追跡調査された参加者の多数の2型糖尿病症例を分析したこの研究では、この関連性がより確実となりました。
2 型糖尿病の罹患率は、米国および世界中で急速に増加しています。
この病気は本人にとって深刻な負担であるだけでなく、心血管疾患や腎臓疾患、がん、認知症の主要な危険因子でもあるため憂慮すべきことです。
この研究のために、研究者らは看護師健康調査 (NHS)、看護師健康調査第二編(NHS II)、および医療専門家追跡調査(HPFS)の参加者216,695人の健康データを分析しました。
食事は、最長 36 年間、2年~4年ごとに食事頻度アンケートにより評価されました。
この期間中には22,000人以上の参加者が 2 型糖尿病を発症しました。
研究者らは、未加工、加工済みに関係なく赤身肉を含む赤身肉の摂取が、2型糖尿病のリスク増加と強く関連していることを発見しました。
赤身肉を最も多く食べた参加者は、最も少なく食べた参加者に比べて、2型糖尿病を発症するリスクが62%高いことがわかりました。
加工された赤身肉は、毎日摂取するごとに、2 型糖尿病を発症するリスクが 46% 増加し、未加工の赤身肉を毎日摂取するとリスクは24% 増加しました。
研究者らはまた、1日1食分の赤身肉を別のタンパク質の食材に置き換えた場合の潜在的な効果も推定しました。
研究者らは、1食分をナッツや豆類に置き換えると2型糖尿病のリスクが30%低下し、1食分を乳製品に置き換えると22%リスクが低下することを発見しました。
「私たちの調査結果と他の研究者らのこれまでの研究を考慮すると、健康と幸福を最適化したいと願う人々にとって、赤身肉の摂取量を週に約1回分に制限するというのは合理的でしょう。」
と、主著者で疫学・栄養学のウォルター・ウィレット教授は述べました。
研究者らによると、健康上の利点に加えて赤身肉を健康的な植物性たんぱく質に置き換えることは温室効果ガスの排出と気候変動の減少に役立ち、健康上の利点に加えて、赤身肉を健康的な植物性タンパク質源に置き換えることは、温室効果ガス排出量と気候変動の減少に役立ち、その他の環境上の利点も得られるといいます。
ハーバード・チャン・スクールの他の著者には、フランク・サックス氏とフランク・フー氏が含まれています。
【以下のリンクより引用】
Red meat consumption associated with increased type 2 diabetes risk
Sciencedaily
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