足が太くなると血圧は低下するのか
2020年9月10日 - 足が太い人は、高血圧になる可能性が低いように見えると、新しい研究が示唆しています。
研究者らは、脚の脂肪を測定することで高血圧を予防する取り組みを導くことができるのではないかと考えています。
脚が太い人は、心臓発作や脳卒中の原因となる高血圧についてそれほど心配する必要はありません。
「脂肪の分布が重要です。体につく脂肪はすべての健康に悪いと思いますが、脚の脂肪は私たちが思っているほど悪くはないのかもしれません。」
と研究の筆頭著者である、アーユッシュ・ビサリア氏は述べました。
彼は、ラトガースニュージャージーメディカルスクール4年生に在籍する医学生です。
以前の研究では、真ん中あたりの過剰な体重が心臓病や糖尿病のリスクを高める可能性があることがわかっています。
「中性脂肪は、肝臓、膵臓、腸などすべての臓器がそこにあるため、本当に重要です。それらの臓器はすべて脂肪の影響を受けます。脂肪が多すぎると、これらの臓器の機能が損なわれます。」
とビサリア氏は述べました。
しかし、下半身の肉付きがいい人は健康的な体重を維持する必要もないという意味ではありません。
「脂肪がどこにあるかに関係なく脂肪はたいてい良くないのです。脂肪よりも筋肉がある方がより優れています。私たちの研究は、脂肪があるなら、腹部にあるよりも脚の脂肪が多いほうがよいということなのです。」
ヴィヴェック・バーラ博士は、カリフォルニア州スタンフォード大学の高血圧センターの所長です。
「この研究は、患者の脚の脂肪がより多いのであれば、彼らが高血圧を発症しないと言っていると解釈されるべきではありません。 なぜ、血圧が下がるのかという要因を更に研究する動機を与えることは重要な研究です。」
と、彼は説明しました。
バーラ博士は、脂肪の分布が高血圧のリスクにどのように影響するかはまだ明らかになっていないと述べました。
体のさまざまな領域に蓄積された脂肪がさまざまな方法で作用する可能性があると述べました。
ビサリア氏は、その違いはトリグリセリド(血液脂肪の一種)のレベルに関係している可能性があることを示しました。
研究では、脚に脂肪が多い人は、トリグリセリド値が低下していたと彼は述べてます。
新しい研究には、2011年から2016年の間に国民健康調査に参加した約6,000人の成人が含まれていました。
彼らの平均年齢は37歳、約半分が女性でした。
そしてグループのほぼ4分の1が高血圧でした(この研究では130/80 mm Hgを超える血圧として定義)。
研究者たちは、脚の脂肪を測定するために特別なX線画像を使用しました。これらの測定値は、体脂肪全体の測定値と比較されました。
脚の脂肪が34%の男性は、脚の脂肪が高いと定義されました。女性の脂肪での同様の定義は39%でした。
脚の脂肪が高い人は、細い脚の人よりも高血圧になる可能性が61%低い結果となりました。
調査結果は、研究者が年齢、性別、人種・民族、喫煙、アルコールの使用、コレステロール値、ウエスト周りの脂肪のレベルなどの要素を調整した後も同様でした。
研究者らは、この研究は因果関係を証明するものではなく、より高い脚の脂肪とより低い血圧の間の関連を示すことができるだけだと述べました。
ビサリア氏は、特に高齢者では、より多くの研究が必要であると述べました。
この研究の対象者は20歳から59歳の間であったため、これらの調査結果は60歳以上の人々には一般化できない可能性があります。
バーラ博士は「肥満は米国、そして世界中で最もよく見られ、薬など多くがそうであるようにそれは黒か白ではなく、灰色の色合いがあります。」
と指摘しました。
さらに、バーラ博士は次のように付け加えています。
「脂肪の分布、様々な種類の脂肪によって分泌される要因、そして、それが高血圧、心臓病、糖尿病を含む一般的な疾患のリスクにどのように影響するのかなど、様々な種類の脂肪について更に学び、患者を個人として扱い、個人のリスクを測定し、患者に適切に助言する必要があることを心に留めておく必要があります。」
一般的な状態のリスクにどのように影響するかを学びます-[含む]高血圧、心臓病糖尿病-私たちは患者を個人として扱い、個人のリスクを測定し、患者に適切に助言する必要があることを心に留めておく必要があります。」
彼はまた、血圧を下げるために人々が今できる次のようなことを覚えておくことが重要だと述べました。
*塩分を減らす
*定期的な運動
*十分な睡眠をとる
*ストレスを減らします
*飲酒量を減らす
調査結果は、米国心臓協会のバーチャル会議で木曜日に発表される予定です。
【以下のリンクより引用】
Do Fatter Legs Mean Lower Blood Pressure?
Healthday