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JapanRx / 転移性乳がんの治療薬CDK4 / 6阻害剤について知っておくべきこと

転移性乳がんの治療薬CDK4 / 6阻害剤について知っておくべきこと

サイクリン依存性キナーゼ阻害薬(CDK4 / 6阻害剤)の出現は、転移性ホルモン受容体(HR)陽性、HER2陰性乳がんの患者の治療と転帰において

画期的な変化を引き起こしました。

パルボシクリブ、リボシクリブ、そしてアベマシクリブの3つの薬剤がすでに発売されていますが4番目の薬剤として

アルペリシブが今年5月に承認されました。

 FACP(米国内科学会特別会員)のクリストファー・R・チタンバー博士によると、内分泌療法を受けた後または後に進行した

「PIK3CA変異型進行性乳がん」である閉経前の女性にとって、さらに存命期間を変える可能性があります。

ウィスコンシン医科大学教授のチタムバー博士は、次のように述べています。

「ER陽性またはHR陽性の乳がん患者の約40%が、がんの増殖を促進するこれらの突然変異を持っていることがわかっています。」

 

CDK4 / 6阻害剤のしくみ

CDK4 / 6阻害剤は細胞周期を遮断することによって作用するとチタンバー博士は、PALOMA-1試験において、パルボシクリブの展望が見えたことを

受けて述べました。

この研究では、この薬剤と抗エストロゲン療法を組み合わせることで、以前は抗エストロゲン療法に抵抗性であった腫瘍が反応するという相乗効果が生み出されました。

とチタムバー博士は述べました。

 「それはとても素晴らしいことでした。これによりPALOMA-2試験とPALOMA-3試験の臨床試験へ迅速に進むことができました。この組み合わせは、アナストロゾールやレトロゾールなどの非ステロイド系薬剤(アロマターゼ阻害剤)とパルボシクリブの組み合わせでした。どのように見てもPALOMA試験は優位性と無病生存期間(DFS)の延長が示されています。」

MONALEESA試験では、CDK4 / 6阻害剤(この場合、使用されたのはリボシクリブ)と抗エストロゲン剤によるDFSの延長も示されました。

 

チタムバー博士は次のように述べました。

「アベマシクリブについても同じことが言えます。これらの研究では、特に第一選択療法と第二選択療法のどちらであるかという点で、タイミングが多少異なりますが、すべての結果が同様の利点を示しています。」

そして、SOLAR-1試験の結果を受け、アルペリシブは閉経後女性の治療およびHR陽性、HER2陰性、PIK3CA突然変異の、進行性または転移性乳  がんの治療に承認されました。

データは、アルペリシブ群に登録されている人の進行または死亡リスクが35%減少したことを示しています。

 

投与量および毒性プロファイル

CDK4 / 6阻害剤はどれもある程度似ていますが、それらの間には、腫瘍科看護において注目すべきであるさまざまな副作用や投与スケジュールが あります。

「例えば、パルボシクリブとリボシクリブはより骨髄抑制的であるため、3週間投与後に1週間の休薬期間を設けなければなりませんが、

アベマシクリブは継続的に服用できます。」

とチタムバー博士は説明します。

「副作用には、下痢や疲労、その他の胃腸毒性に遭遇します。それは別のプロファイルです。」

研究者や臨床医もまた、これらの薬剤を順序付けるための最善の方法を模索中です。

MONALEESA-7試験では、閉経前の女性を対象にした試験が行われており、この試験は現在進行中です。

「薬剤の配合は非常に興味深いものになるでしょう。」

とチタムバー博士は述べました。

 「転移性疾患のある患者の治療においての私たちの研究の成功の大部分は、薬剤の混合と調和によってもたらされました。」

 

【以下のウェブサイトより引用】

https://www.oncnursingnews.com/web-exclusives/cdk46-inhibitors-for-metastatic-breast-cancer-what-you-need-to-know