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JapanRx / 遺伝性の小脳性運動失調症にリルゾールが有効

遺伝性の小脳性運動失調症にリルゾールが有効

小脳性運動失調は、筋力には異常がないのに手足を思うように動かせない症状です。今回は、脊髄小脳変性症とフリードライヒ運動失調症の患者に、筋萎縮性側索硬化症の治療薬リルゾールが1年間にわたって有効であるか検証しました。

*リルゾール治療を行う群とプラセボ群にランダムに振り分け

リルゾールは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬で、神経細胞を保護する働きがあ ります。
今回の研究は、脊髄小脳変性症とフリードライヒ運動失調症という、運動失調(思うように手足が動かせない症状)が起きる2つの病気のどちらかがある患者60人を対象にしました。

対象は、リルゾール50mgを1日2回服用する群またはプラセボ群にランダムに分けられ、1年間の治療を受けました。

*リルゾールで失調症状がより改善
以下の結果が得られました。

SARAスコアが減少した割合はリルゾール群で28人の患者中14人(50%)に対して、プラセボ群では27人中3人(11%)であった(オッズ比8.00、95%信頼区間1.95-32.83、p=0.002)。

*深刻な有害事象は記録されなかった。
リルゾールを用いて治療した群のほうが、運動失調の症状や動作能力が改善した人の割合が多いという結果でした。

脊髄小脳変性症やフリードライヒ運動失調症は、確立された治療法がありません。リルゾールのような薬による治療など様々な治療法が検証され、より早く有効性が示された治療が確立されることを願います。

参考文献:Riluzole in patients with hereditary cerebellar ataxia: a

randomised, double-blind, placebo-controlled trial.
記事元:http://medley.life/news