野菜中心の食事は糖尿病のリスクを23%低下させる
広範囲にわたるメタアナリシスにより、健康的な野菜中心の食事を一貫して続けることが2型糖尿病のリスクを下げる手助けとなるかもしれないという包括的な証拠が得られています。
CDC(疾病管理予防センター)のデータによると、米国では1億人を超える成人が糖尿病または前糖尿病(2型糖尿病の発症に先行する一連の状態)を患っています。
糖尿病の最も一般的な形態である2型糖尿病の主な危険因子の1つは食事です。
ただし、これは変更が可能です。つまり、人がより健康的な食事の習慣をつけることで、この代謝疾患を発症するリスクを減らすことができます。
近年、ビーガン、ベジタリアン、または他の野菜を中心とした食生活が、人の糖尿病リスクを大幅に減らすことができることを多くの研究が示唆しています。
現在、マサチューセッツ州ボストンにあるハーバード・ティー・チャン公衆衛生大学の研究チームは、食事のパターンと2型糖尿病のリスクとの関連性を考慮した9つの研究の包括的なレビューとメタアナリシスを行っています。
これらの研究には少なくとも307,099人の参加者が含まれており、そのうち23,544人が2型糖尿病に罹患していました。
このレビューの著者であるフランク・チアン博士は次のように述べています。
「野菜中心の食事パターンは近年人気が高まっているため、糖尿病リスクとの全体的な関連性を定量化することが特に重要であると考えました。特にこれらの食事はそれらの食品組成に関して大幅に異なるからです。」
チアン博士らは、昨日、JAMA Internal Medicineに掲載された論文に、その発見を報告しています。
菜食の遵守と健康の両方が重要
彼らの分析では、まず、糖尿病リスクに関連したあらゆる種類の、主に野菜中心の食事に固執し、それを遵守しているかどうかを調べました。
この状況では、「主に野菜中心」というのは、果物、野菜、ナッツ、マメ科植物などの健康的な植物性食品と、ジャガイモや砂糖などの健康的ではないものの両方を中心とした食事療法を意味します。
これらの種類の食事療法はまた動物起源のいくつかの食品も含まれます。
それから、チームは糖尿病のリスクと、健康的な果物、野菜、マメ科植物、全粒穀物、ナッツ類を主に含む健康的な野菜を中心とした食事との関連性を評価しました。
研究者らは、一般的に、野菜中心の食事を厳守する参加者は、これらの食事パターンを厳守しない参加者よりも、2型糖尿病のリスクが23%低いことを見出しました。
しかしながら、彼らは、厳密に健康的な菜食中心の食事内容を厳守している人は、2型糖尿病のリスクがより低くなるということへの関連性がさらに強かったと付け加えています。
研究者たちはこの相関関係を観察しただけですが、その根底には因果関係があるかもしれないと示唆しています。
彼らはまた、この関連性を説明できるメカニズムがいくつかあることを観察しています。
一つには、健康的な植物由来の食品はインスリン感受性と血圧の両方を明らかに改善することができ、それぞれ糖尿病の発症に役割を果たすと指摘しています。
さらに、野菜中心の食事は、体重の増加を予防または遅らせ、炎症を低いレベルに保つことができるため、糖尿病リスクに寄与する2つの他の要因を軽減することができます。
チアン博士は次のように述べています。
「総括すると、これらのデータは、健康を達成または維持するために植物由来の食事に固執することの重要性を強調しました。そして、人々はそのような食事の礎石として、新鮮な果物や野菜、全粒穀物、豆腐、そして他の完全植物性の食品を選ぶべきなのです。」
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