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長寿の薬

マウスから人間まで

「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の依存性デアセチラーゼであるサーチュインは、寿命の重要な修飾因子の1つであると考えられています」と、慶應義塾大学医学部 百寿総合研究センターの副センター長を務める伊藤裕氏は言います。

簡単に言えば、サーチュインは、細胞内の自然発生物質であるNADに結合すると、脂肪およびグルコース代謝に関連する遺伝子発現を活性化または抑制します。
NADの前駆体であるニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)を経口摂取することにより、体内のNAD濃度を高めることができます。

「私たちの研究では、マウスの飲料水に混ぜて投与したNMNがマウスのエネルギー代謝を改善し、加齢に伴う骨密度および目の機能低下を防いだことが示されました。」と、伊藤氏は言います。
「また、NMN治療を受けるマウスの糖尿病性人証が減弱したことが示されました。」

これらの証拠は有望です。
そのため、伊藤氏と彼の共同研究者である米国ワシントン大学医学部の今井信一郎教授は、NMNを長期的に使用した際の安全性を評価するための第一相臨床試験に着手しました。

「(老化を遅らせる手段としての)カロリー制限は、多くの人にとって容易に許容できるものではありませんが、カロリー制限と同様の作用がある薬の使用は、より実行しやすい可能性があります。投与量は個人の体質に応じて調整することができます。」と伊藤氏は述べています。

出典: 2018年8月15日更新 Asian Scientist Magazine『Longevity In A Bottle』一部抜粋(2019年10月16日に利用)
https://www.asianscientist.com/2018/08/print/nmn-metformin-longevity-pill/