関節リウマチの人にはB型肝炎ワクチンが有効に効かない可能性
European League Against Rheumatism Annual Congress(EULAR 2015)の記者会見で発表された研究結果によると、関節リウマチ(RA)のある人は、一般の人よりもB型肝炎ワクチン接種により保護されにくいことを示しました。
臨床治験では、RAを持つ人の11%ほどは、RAを持たない83%の人と比較して、ワクチン接種を行ったにもかかわらず、感染の危険にさらされる可能性があることがわかりました。
「我々の行った研究でRA患者の大部分の人は、B型肝炎ワクチン接種により保護されていませんでした。」
「RAの患者は、感染症の罹患率および死亡率のリスクの増加があり、その免疫が働かない可能性があるという発見は懸念されます。
患者と医療従事者は、有効性の欠如を認識しており、感染の危険を最小化するためベストを尽くすことが重要です。」
と、オランダのナイメーヘンにあるラートボウト大学医療センターの研究調査員、MishaTilanus氏は、述べています。
RAは、関節、結合組織、筋肉、腱、および線維組織に影響を与える慢性の全身性疾患です。
RAの有病率は世界的に0.3%と1%の間で変化しており、女性に多く、先進国ではより一般的な病気です。
RA およびその治療の多くは潜在的に致命的な感染症のリスクのある患者を残して、免疫系を抑制することができます。
B型肝炎は、B型肝炎ウイルスによって引き起こされる生命にかかわる肝臓感染症です。
世界中で推定2.4億人が慢性的に毎年78万人を殺すB型肝炎に感染しています。
HBVAXPRO-10でのワクチン接種は、28週後にワクチン(B型肝炎抗原、抗HBs抗原)を選択する目印として、標準治療方式(0,1、および6ヶ月)に従って行きました。その結果、RA患者は、年齢と性別で補正された44のオッズ比において、規制よりも無反応であったためより高いリスクを持っていました。
抗TNF、DMARBsまたはリツキシマブを使用している患者間の反応に差は認められませんでした。
(記事元)News Medical
http://www.news-medical.net/news/20150614