電子タバコの蒸気を吸うことで癌に似たDNAの変化が生じる
2020年2月17日月曜日(HealthDay News)- 新しい研究によると、電子タバコを吸う人は、たばこ喫煙者に見られるものと同様に、DNAには潜在的に癌の原因となる変化が現れることがわかりました。
「エピジェネティックな変化」と呼ばれるこれらの化学的変化は、ほぼすべての種類の癌、およびその他の深刻な疾患で見られる遺伝子の機能不全を引き起こす可能性があると研究者は述べています。
「それは、これらの人々が癌を発症するという意味ではありません。」
と、研究リーダーであり、アメリカ・ロサンゼルスにある南カリフォルニア大学ケック医学部の予防医学部の准教授であるアフマド・ベサラチニア氏は述べました。
「しかし、私たちが確認しているのは、癌患者の腫瘍で検出できる化学タグと同じ変化が電子タバコやタバコを喫煙する人にもおそらくたばこの煙に含まれるがんの原因となる化学物質への曝露によるもので、一般的に、電子タバコの蒸気でも、はるかに低いレベルで見られるということです。」
と彼は述べました。
ベサラチニア氏と彼の同僚は、彼らの発見が電子タバコに関連する一連の健康問題に追加されると述べました。
この研究は、タバコのみの喫煙、電子タバコの吸引のみ、またはどちらも吸わない(対照群)といった45人の被験者で行われました。
血液サンプルでは、適切な遺伝子活性、および、もしくは、その機能に重要なDNAに付加された2つの特定の化学タグの変化についてのテストが行われました。
これらの化学タグのレベルの変化は、さまざまな年齢、そして、癌などの疾患がある場合に発生します。
対照群と比較して、電子タバコ吸入者と喫煙者はどちらも両方の化学タグが大幅に減少しました。
著者は、これが喫煙者と同様に、電子タバコ吸引者の血液でこれらの変化を検出できることを示す最初の研究であると述べました。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、多くの人が喫煙するよりも蒸気を吸入する方が安全だと考えており、米国の高校生の25%以上が電子タバコを使用しています。
研究者らは、喫煙者と比較して、蒸気のこれらの化学的変化の影響を受けるすべての遺伝子の特定を行う予定です。
ベサラチニア氏は、この研究は公共政策へ即座に影響を与える可能性があると述べました。
「10代の若者の間での電子タバコの流行と、最近の米国での蒸気吸入による肺の重傷深刻な症状と死亡例の発生により、電子タバコの製造、マーケティング、流通に関する、将来の規制への根拠となる、科学的証拠を生成することの重要性が強まっています。」
この研究は最近、Epigenetics誌のオンライン版に掲載されました。
【以下のリンクより引用】
Vaping Causes DNA Changes Similar to Those in Cancer: Study
HealthDay