音楽は病んだ心臓を落ち着かせるかもしれない
2020年5月28日(ヘルスディニュース)- 音楽は人々の心拍数に影響を及ぼし、ひとつの音楽は個人の心臓に異なる影響を与えると新しい小規模研究で示されています。
研究結果によると、この結果は、高血圧や心調律障害などの症状に対する薬物を使用しない新しい治療法につながる可能性があり、人々がリラックスしたり、注意力を維持したりするのに役立つ可能性があるといいます。
音楽への身体的反応を調査した以前の研究では、参加者が単純に悲しい、幸せ、穏やか、または暴力的なものとして分類された録音を聞いた後の心拍数の変化を測定しました。
ペースメーカーを必要とする軽度の心不全がある3人の患者を対象としたこの新しい研究では、より的を絞ったアプローチで行われました。
クラシックピアノの生演奏中に、研究者たちは患者のペースメーカーのリード線を使用して、テンポ、音量、またはリズムに大きな変化があるときの心臓の電気的活動を測定しました。
「私たちは正確な方法を使用して、音楽に対する心臓の反応を記録しました。ある人にとって心を落ち着かせることが別の人にとっては刺激になる可能性があることを発見しました。」
とフランス・パリにあるフランス国立科学研究センターの上級研究員であるエレイン・チュー氏は述べました。
「2人が同じ音楽の変調全体で統計的に有意な変化を起こす可能性があるとしても、それらの反応は反対方向に進む可能性があります。そのため、ある人にとっては音楽の変調はリラックスできますが、別の人にとってはそれは興奮またはストレスを誘発します。」
とチュー氏は述べました。
たとえば、小音量の音楽から大音響の音楽への変調を期待していない人はストレスを感じるかもしれませんが、別の人はそれによりリラックスするかもしれません。
この小規模研究は、最近ヨーロッパ心臓病学会のバーチャル会議で発表されました。
会議で発表された研究は、査読付きのジャーナルに発表されるまで、通常は予備的なものと見なされます。
「個人の心臓が音楽の変化にどのように反応するかを理解することにより、私たちは、希望する反応を引き出すために、調整し音楽による介入を行うことを計画しています。」
と、チュー氏は述べました。
英国のロンドン大学ユニバーシティカレッジで心臓学の教授を務めるピアラン・ビアーゼ氏が、この研究の医学部門のリーダーでした。
彼は、投薬で副作用なしに血圧を下げるか、または心臓のリズム障害のリスクを下げるために、個人に合った介入が使用されるかもしれないと述べました。
研究者たちは現在、彼らの発見をさらに確認するために8人の患者においてテストを行っています。
【以下のリンクより引用】
Music Might Help Soothe Ailing Hearts
Health Day