頭部外傷後に発生する睡眠不足は認知症のリスクを示す可能性
2021年6月11日‐睡眠障害は、外傷性脳損傷の生存者が認知症を発症する可能性を高めるかもしれないと新しい研究が示唆しています。
この研究には、2003年から2013年の間に外傷性脳損傷(TBI)で治療を受けたときに認知症でなかった713,000人近くの患者により実施されました。
彼らの脳損傷の重症度はさまざまで、10人に6人程度が男性でした。
年齢の中央値は44歳で、そのうち半分は44歳より年上、半分は年下でした。
中央値 52 か月の追跡期間中に、これらの患者の約 33,000 人が認知症を発症しました。
睡眠障害と診断された人は、認知症を発症する可能性が 25% 高いという研究結果が発表されました。
結果は男性と女性で類似しており、睡眠障害は男性の認知症リスクを26%増加させ、女性では23%の増加させることに関連していました。
「私たちの研究で目新しいのは、他の既知の認知症リスクとは無関係に、男性と女性の両方の患者における睡眠障害と認知症の発生との関連が確認されたことです。」
と、カナダのトロント大学後天性脳損傷研究所(the Acquired Brain Injury Research Lab at the University of Toronto)の副所長である、筆頭著者のタチアナ・モラエワ博士は述べました。
「私たちはまた、睡眠障害やその他の要因がTBIのある男性患者と女性患者に別々にもたらすリスクについても初めて報告しました。」
と彼女はアメリカ睡眠医学会のニュースリリースで付け加えました。
モラエワ博士は、この調査結果は、TBI患者の睡眠障害リスクに対する認識を高める必要があることを示唆していると述べました。
この研究において、研究者は、年齢、性別、収入レベル、怪我の重症度、および結果に影響を与える可能性のあるその他の健康上の問題について調査を行いました。
最近、研究の要約がSleep誌のオンライン版の『追加情報』として掲載されました。
【以下のリンクより引用】
Poor Sleep After Head Injury Could Point to Dementia Risk
Healthday