風邪は治ったのになぜまだ咳が出る?
喉にくすぐったいという感覚があることは、通常は、まだ風邪が治っていないということではありません。
風邪が治ってもその症状は残ることがあります。
その厄介な風邪を乗り越えても残った咳を除去することはできないようです。
それは心配する必要があるのでしょうか。
「患者の多くは風邪を数日で治したいと思いますが、単純なウイルス感染でも、1週間~2週間、更には3週間程度まで症状が発現することがあります。」
と、アメリカ・カリフォルニア州ビバリーヒルズにあるUCLA Healthのプライマリケア医であるジョン・ドハティ博士は、本誌に語りました。
彼は、風邪のウイルスや感染によって引き起こされる咳のような症状が、病気と闘う免疫系の反応により、引き起こされると説明しています。
「原因となるものは何でも撃退するために働く白血球があります。そのため、風邪やインフルエンザやウイルスが根絶された後でも、あなたの体はまだその炎症を解決しようと動いており、持続的な症状を引き起こす可能性があります。」
と、ドハティ博士は述べました。
しかし、人々が咳を解消することができない最も大きな理由は後鼻漏です。
「風邪をひくと粘液が溜まり、鼻腔と副鼻腔が喉の奥に粘液を詰まらせ、咳を発現させるような刺激効果を生み出します。」
イリノイ州アディソンにあるエルムハースト・エドワード・ヘルスセンターのプライマリーケア医であるローラ・ボイド博士は本誌に語りました。
ボイド博士は、鼻洗浄液が、副鼻腔を洗い流すのに役立ち、クラリチンやジルテックの鼻スプレーなどの抗ヒスタミン薬が粘液を乾燥させるのに役立つと言います。
咳が続くその他の理由には、次のものがあります。
ウイルス感染後、肺炎などの二次感染があった場合
「風邪などのウイルス感染が起こることもありますが、免疫系はそれと戦うのに忙しく、気が散ることがあります。細菌感染が定着してしまう可能性があるため、2度目の治療やまた別の治療が必要になります。」と、ドハティ博士は言います。
「病気になった後、一旦回復し、その後、更に悪化するというのは別の感染症への感染の兆候である可能性があります。」
喘息
咳は喘息によって引き起こされる可能性があり、また風邪により喘息に反応してしまう人もいます。
「肺への小さな気道が収縮する可能性がありそれが喘鳴を引き起こします。咳に喘鳴が聞こえる場合は風邪による咳以外のものである可能性があります。」
とボイド博士は言います。
風邪はひいていない
風邪に似た症状は、他の何かが原因である場合があります。
鼻水、酸の逆流、胸焼けなど、風邪の症状を模倣する様々なものがあります。
「風邪は通常、5日間〜7日間程度しか続かないはずです。」
とボイド博士は述べました。
「高熱が出ているか、症状が悪化している、もしくは良くなっているように感じない場合は、検査を受けてください。」
その他の懸念
心臓病や肺がんなど、咳に関するより深刻な懸念はありますが、咳をしている人のほとんどは肺がんを患ってはいないとドハティ博士は言います。
「しかし、あなた自身ほどあなたの体についてわかっている人は他にいないので、何かがおかしいと感じたら、検査を受けるようにしてください。」
再検査を受けた方が良いと思われる兆候は次の通りです。
・咳が思ったよりもずっと長く続く場合
・乾いた咳から粘液のある咳に変わるなど、咳で何らかの変化が見られた場合
・咳に血が混ざっている場合
【以下のリンクより引用】
I’m Over This Cold, so Why Am I Still Coughing?
Healthline