馬用の薬での酒さ治療に目を向ける。皮膚科医は懸念
「酒さ」という、明らかな原因または治療法のない顔の発赤、痛みを伴う腫れや肌が濃厚になるなどの症状を伴う不思議な皮膚疾患にかかったことがあれば、おそらくその症状を治療することの難しさはよくわかっているでしょう。
馬用イベルメクチンの使用と酒さ
治療がままならない欲求不満のために、もともと馬の寄生虫を治療するために作られた動物用薬でありえないほど安価な軟膏を試してみる人が増えています。
この治療薬は明らかに手頃な価格ですがその使用について皮膚科医は懸念しています。
皮膚科医はこの薬が人間に対してはテストされていないため、人間の病気を治療するために使われるべきではないと言います。
イベルメクチンの効果と副作用
イベルメクチンは、ヒトの皮膚に天然に存在し、酒さにおいて役割を果たすと考えられているニキビダニ属の小さなダニを駆除すると考えられています。
米国において、酒さを治療するために一般に処方されているFDA承認の局所用ジェルであるSoolantraは保険なしで通常、数百ドル費用がかかります。
保険に加入していても、患者は、経口抗生物質ドキシサイクリンなどの他のいくつかの薬の服用を求められることがあります。
それに対して、馬用ペーストはアマゾンや獣医用品店から4ドル程度で購入でき、処方箋は不要です。
イベルメクチンの塗り方と治療法
もう一つの違いとしてペーストを摂取するのは馬なので、製造業者は通常、薬剤に人工の風味を付け加えます。
ほとんどの場合、これはリンゴのような香りがするようです。しかし、医師や研究者は、この自家製の治療法が広く使用されていることについて懸念を抱いています。
この病気は、 最初の歴史的参考文献が14世紀にさかのぼるほど、新しい疾患ではありません。
しかし、医師はまだ何がそれを引き起こすのかについては正確にはわかっていません。
また新しい治療法も開発されていません。
米国 National Rosacea Societyによると、世界中で4億1500万人以上の人々がこの病気に苦しんでおり、それに悩む多くの人はウェブサイトやフェイスブックグループ、さらにはアマゾンでも、代わりの治療法について話し合っています。
参照記事:People are turning to medication made for horses to treat rosacea, and dermatologists are concerned