高齢者の心房細動ではアピキサバンで有害事象の発生率が低下
アピキサバンは、心房細動のすべての脆弱レベルの患者で、ワルファリンよりも有害事象の発生率が低い唯一の経口抗凝固薬
2021年7月20日(ヘルスディニュース)- 7月20日にAnnals of Internal Medicine誌のオンライン版で発表された研究によると、心房細動のある高齢者の場合、アピキサバンはすべての脆弱性レベルでワルファリンよりも有害事象の発生率が低いようです。
ボストンにあるハーバード大学医学部のキム・デヒョン医学博士と同僚らは、心房細動に罹患するメディケア加入者において、経口抗凝固薬(ダビガトラン、リバロキサバン、アピキサバン)を投与されている人とワルファリンを投与されている人を傾向スコア一致分析で調査を行いました。
死亡、虚血性脳卒中、または大出血の複合エンドポイントが主な結果でした。
研究者らは、1,000人年あたりの発症率がダビガトランとワルファリンのイニシエーターでそれぞれ63.5と65.6であることを発見しました(ハザード比[5%信頼区間]、0.98 [0.92~1.05])。
非虚弱、前虚弱、虚弱の個人でのハザード比は、それぞれ0.81(0.68〜0.97)、0.98(0.90〜1.08)、1.09(0.96〜1.23)でした。
1,000人年あたりのイベント発生率は、リバロキサバンとワルファリンのイニシエーターでそれぞれ77.8と83.7でした(ハザード比0.98 [0.94から1.02])。
ハザード比は、非虚弱、前虚弱、虚弱の個人で、それぞれ0.88(0.77〜0.99)、1.04(0.98〜1.10)、0.96(0.89〜1.04)でした。
アピキサバンとワルファリンのイニシエーターの場合では、1,000人年あたりのイベント発症率はそれぞれ60.1と92.3(ハザード比0.68 [0.65から0.72])でした。
ハザード比は、非虚弱、前虚弱、虚弱の個人で、それぞれ0.61(0.52〜0.71)、0.66(0.61〜0.70)、0.73(0.67〜0.80)でした。
「アピキサバンだけが、すべての脆弱性レベルにわたって、ワルファリンよりも低い死亡率、虚血性脳卒中、および大出血に一貫して関連していた」
著者らは記しています。
【以下のリンクより引用】
Rates of Adverse Events Lower With Apixaban for A-Fib in Older Adults
Healthday