魚を食べることで薬剤耐性スーパーバグの危険があるかもしれない
海洋環境の抗生物質耐性の拡散
イルカの研究では、海洋環境における抗生物質耐性バグの急増が警告されています。2003年から2015年の期間に行われた調査によれば、米国アトランティックコーストのインディアンリバーラグーンでバンドウイルカから採取されたサンプルにおいて、抗生物質に対する耐性が2倍以上に増加していることが明らかになりました。また、ビブリオ・アルギノリチカスという病原体に対する耐性も大幅に増加しており、これらの耐性は人間の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
エリスロマイシン耐性の増加
調査チームは、この期間に収集されたバンドウイルカからの病原体分離株の解析を行い、88%の分離株が少なくとも1つの抗生物質に耐性を示していることを発見しました。特に注目すべきは、これらの分離株の91.6%がエリスロマイシンに対する耐性を示していたことです。エリスロマイシンは一般的な抗生物質であり、その耐性の増加は深刻な懸念材料となっています。
公衆衛生上の懸念
エリスロマイシンなどの抗生物質に対する耐性の増加は、人間が海洋生物を介して感染症を発症するリスクを高める可能性があります。この研究結果は、抗生物質耐性の問題が海洋環境においても拡大していることを示し、公衆衛生上の懸念事項であると指摘されています。また、抗生物質耐性の問題は世界的なものであり、公衆衛生当局はその対策に取り組む必要があります。
マダニ被害やライム病への処方
一般的にエルスロマイシンは、マダニに咬まれたときやライム病には推奨されません。
【参照記事】
Fish supper may carry risk of drug-resistant superbugs
The Telegraph
当社関連商品、カテゴリー: 抗生物質