魚オイルのオメガRXが動脈の詰まりを遅らせる
2019年11月18日(HealthDay News)- 進行中の臨床試験での初期の結果によると、処方強度の魚オイルは動脈閉塞プラークの発生を遅らせます。
商品名ヴァセパ(Vascepa)で販売されているイコサペントエチルは、魚油に含まれる重要な栄養素である純粋なEPAを含む魚由来の薬です。
この新しい研究において、アメリカ・UCLAのデビッド・ゲフェン医学部の教授である主任研究者のマシュー・バドフ博士は、ヴァセパは血管内のプラーク形成の重要な側面にブレーキをかけたようだと述べました。
「総プラークを含む4つの異なるプラークマーカー間で進行が大幅に遅くなることがわかりました。」
と、バドフ博士はフィラデルフィアで開催された米国心臓協会の年次総会での月曜日のプレゼンテーションで述べました。
これらの初期の結果は、昨年発表された別の研究で、イコサペントエチルが心臓関連疾患と死亡のリスクを25%減少させることが解明された理由を興味深いものにしていると、議長であるノースウェスタン大学ファインバーグ医学部の予防医学科のドナルド・ロイド・ジョーンズ博士は述べています。
『EVAPORATE』と呼ばれるこの新しい臨床試験は進行中であり、18か月後に最終結果が報告されます。
専門家は、この試験からのより多くのデータが、プラークに対する薬物の効果のどの側面が心臓のリスクを減少させるかを示すことができるよう望んでいます。
「プラークのどの成分が、病状の減少につながる最も重要な安定化に関連し、また臨床事象の減少に関連しているかということは、実はまだ実際にはわかっていません。」とロイド・ジョーンズ博士は述べました。
ヴァセパは、心臓病に関連する血液中の脂肪の一種であるトリグリセリドが非常に高レベルの患者に承認されています。
この薬の製造業者であるアマリン社は、コレステロール低下薬のスタチンを服用しているにもかかわらず、血中脂肪レベルは低いものの心臓障害のリスクがある患者にバスセパを使用することでの米国食品医薬品局(FDA)からの承認を待っています。
ヴァセパは、1か月約300ドル程度の薬価がかかります。
FDA諮問委員会は先週、バスセパの使用拡大に賛成票を投じ、ハイリスク患者の危険な心臓の問題の発生率を減らすことができるという研究に基づいて決定を下しました。
EVAPORATE試験では、40人へ高用量のイコサペントエチル、そして、40人へプラセボを投与しました。
すべての参加者はすでにスタチンを服用しており、少なくとも1回は動脈閉塞プラークを発症していました。 この試験の費用はアマリン社が負担しました。
試験参加者は、研究の開始時と9か月目にCTスキャンを実施し、体内の動脈プラークの進行を追跡しました。
彼らは18ヶ月目に最後のCTスキャンを受ける予定です。
対照群と比較して、イコサペントエチルを服用している人々は、9か月で下記のようにプラークの成長が減少しました。
・総プラークの進行が42%減少
・新しい石灰化プラークが89%減少
・新しい線維プラークが57%減少
・新しい非石灰化プラークが19%減少
特に、魚油の薬は実際にプラークを溶かすようには見えず、成長をただ遅らせたようだと、オーストラリアのクイーンズランドにあるモナッシュ大学の心臓病の教授であるスティーブン・ニコルズ博士は述べました。
「蒸発は見られませんでした。それらはすべて進化し続けました。」とニコルズ博士は述べました。
ニコルズ博士によると、イコサペントエチルが動脈内のプラークの蓄積を遅らせる理由はいくつか考えられます。
この薬剤は、プラーク形成に寄与するトリグリセリドレベルを低下させることが示されています。
この研究では、トリグリセリドが減少したとブドフ博士は述べました。
しかし、それは魚油薬の抗酸化作用と抗炎症作用も潜在的な寄与因子であるとみなされるべきであるとニコルズ博士は述べました。
ロイド・ジョーンズ博士とニコルズ博士によると、新しい試験では、長年にわたる複雑な結果を経て、動脈プラークを制御するという点で、魚油薬の価値が支持される傾向がありました。
ニコルズ博士によると、これはおそらく初期の試験では十分な用量の精製魚油サプリメントを摂取していなかったためです。
他の高用量の魚オイルの臨床試験も進行中であり、近い将来、更なる証拠を得ることができるでしょうとロイド・ジョーンズ博士は述べました。
【以下のリンクより引用】
Fish Oil Rx Slows Clogging in Arteries
Health Day