ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大村智・北里大特別栄誉教授は、長年にわたり微生物が作る有用な化合物を探求してきた。
中でも1979年に発見された「エバーメクチン」は、アフリカや東南アジア、中南米など熱帯域に住む10億人もの人々を、寄生虫病から救う特効薬へとつながった。
大村さんは73年、大手製薬会社メルク社と共同研究を開始。さまざまな微生物が作る抗生物質などの探索を進める中で、静岡県内の土壌から分離された微生物が生産するエバーメクチンを発見した。
この物質は線虫などの神経系をまひさせる一方、哺乳類の神経系には影響しない特性があることが分かった。
エバーメクチンを基に、さらに効果を強めた「イベルメクチン」は家畜の抗寄生虫薬として世界的なベストセラーとなった。
さらに、イベルメクチンの効果は、失明につながるオンコセルカ症やリンパ系フィラリア症(象皮症)などの予防にも有効であることが判明した。
イベルメクチンとコロナウイルスへの応用
最近、イベルメクチンの効果に関する研究が、コロナウイルス感染症(COVID-19)への応用に拡がっている。
初期の研究では、「イベルメクチンの コロナの使用」や「イベルメクチンによるオミクロン株への対策」についての効果が注目され、イベルメクチンがウイルスの増殖を抑える可能性が示されている。
これらの発見は、今後のパンデミック対策において重要な役割を果たすかもしれない。
イベルメクチンの安全性と副作用
イベルメクチンの広範な利用において、安全性と副作用の理解も重要である。世界保健機関(WHO)とメルク社の協力によるイベルメクチンの無償提供プログラムは、多くの人々を寄生虫病から救ってきた。
しかし、「イベルメクチンの副作用」に関する情報も十分に提供されており、使用する際は適切な医療のもとでの管理が推奨されている。
結論
イベルメクチンは、その発見以来、世界中の多くの人々の生命を救ってきた。特に、寄生虫感染症の治療や予防において顕著な効果を示している。
また、新型コロナウイルス感染症に対する潜在的な治療法としての研究が進められており、イベルメクチンの可能性は今後も注目される。
それに伴い、当社関連商品カテゴリーへの関心も高まっている。
イベルメクチンは、これからも人類の健康と福祉に貢献していくことだろう。
参照記事:時事通信社
当社関連商品カテゴリー:寄生虫感染症