ザトラルXL (アルフゾシン)

ザトラルXLは、良性前立腺肥大症の治療に使用されます。

ザトラルXLは、尿の通過を容易にします。また、頻繁な尿意を減少させ、膀胱出口と前立腺の周りの筋肉を弛緩させます。

めまい、射精障害

• ザトラルXLは、肥大した前立腺の症状を緩和するのに役立ちますが前立腺の大きさを減少させることはありません。
• 症状が完治するまでには2〜4週間かかります。 4週間後に改善がない場合は、医師にご相談ください。
• ザトラルXLの服用を突然止めないでください。使用前には必ず医師に相談してください。
• 目まい、たちくらみを起こしたり気分が悪くなる場合もありますので、座っている、もしくは寝ている状態から突然起立しないようにしてください。 ザトラルXLは、こういった問題を避けるため、就寝時に服用するのが最善です。
• ザトラルXLを服用し最初の数日間はめまいを感じることがあります。運転したり、機械を使用したりするなど、注意を必要とする活動は控えてください。
• 白内障手術のような手術を受ける場合は、事前にこの薬を服用していることを医師に知らせてください。
• 腎臓病や肝臓病を患っている場合は、医師に知らせてください。
• ザトラルXLは通常女性へは使用されません。
  

Q.ザトラルXLは安全ですか？
ザトラルXLは、医師の指示に従って、所定の用量で使用する限り比較的安全です。

Q.ザトラルXLはタムスロシンより優れていますか？
ザトラルXLおよびタムスロシンは同じカテゴリーの薬物に属し、良性の前立腺肥大の治療において同等に有効かつ安全に使用できます。
しかし、薬の使用に関しては常に医師のアドバイスに従ってください。

Q.ザトラルXLは、グルテンフリーですか。または、サルファを含んでいますか？
はい、ザトラルXLはグルテンフリーです。サルファは含みません。

Q.ザトラルXLは前立腺特異抗原を低下させますか？
ザトラルXLは、前立腺特異抗原を低下させる可能性があります。ただし、薬を服用している人によってその効果は異なる場合があります。

Q.朝、ザトラルXLを服用できますか？
ザトラルXLは、食事の後であれば、いつでも服用できます。食後、30分程度時間を置いて服用してください。

Q.ザトラルXLとカテーテルはどのように併用しますか？
ザトラルXLは、カテーテルがある患者に投与することができます。また、カテーテルを取り出した後でも継続することができます。臨床研究では、良性前立腺肥大（BPH）によって引き起こされた急性尿閉の治療にカテーテルを挿入された患者において、ザトラルXLを使用することでの有益な結果が示されています。
これらの患者は、カテーテルを取り除いた後に、カテーテルの再挿入の必要性がより少なくなり、尿をより容易に通過させることができるようになります。

Q.ザトラルXLは射精の問題を引き起こしますか？
逆行性射精および射精不全のような射精問題は、ザトラルXLの使用に伴う一般的な副作用であり、それは用量に依存します。すなわち、より高い用量を摂取した場合より多くの副作用を引き起こします。
副睾丸炎（痛みを伴う勃起）も、その使用に伴う稀で深刻な副作用であると考えられています。

Q.ザトラルXLはステロイドですか？
ザトラルXLはステロイドではありません。これは、良性前立腺肥大の症状を治療するために使用されるαアドレナリン受容体遮断薬です。

Q.ザトラルXLを1日2回服用できますか？
いいえ、ザトラルXLは1日1回、食後の服用が好ましいとされています。1日2回は服用しないでください。

Q.ザトラルXLは店頭で入手できますか？
ザトラルXLは処方薬のクラスに属しますので店頭薬ではありません。

Q.ザトラルXLはどのように作用しますか？
ザトラルXLは、前立腺の平滑筋を弛緩させ、尿道への圧力を低下させることで作用します。これは、良性の前立腺肥厚症の症状を軽減するのに役立ち、尿の通過を容易にし、昼間も夜間も繰り返す尿意を減少させ、膀胱を完全に空にします。

Q.ザトラルXLは勃起不全に役立ちますか？
ザトラルXLは、勃起不全の治療には適応されません。勃起不全に悩んでいる場合は、適切な治療方法について医師に相談してください。

Q.ザトラルXLは利尿薬ですか？
いいえ、ザトラルXLは利尿薬ではありません。これは、良性前立腺肥大の症状を治療するために使用されるαアドレナリン受容体遮断薬です。

Q.ザトラルXLは腎臓結石の除去にどのように役立ちますか？
ザトラルXLは、遠位尿管にある腎臓結石の除去を助けます。尿路の筋肉を弛緩させることによって作用し、石の除去を容易にします。
腎臓にある石を壊すことはありません。ザトラルXLの使用はまた、鎮痛剤の必要性を減少させます。

Q.なぜザトラルXLは食事とともに摂取するのですか？
ザトラルXLは、食後、約30分〜１時間以内に摂取することが推奨されています。空腹時に服用すると起立性低血圧を起こす可能性が増しますので、食物により薬の急激な吸収を抑えるのです。

Q.なぜザトラルXLを就寝時に服用するのですか？
ザトラルXLは末梢血管の拡張と四肢の血液の滞留を引き起こし、座ったり立ったりといった姿勢の突然の変化に対する血圧の低下を引き起こします。
患者には、頭痛、失神、目が回るような感覚、およびめまいが起こります。これは、患者が長時間横たわった状態に留まることで防止することができるため、特に治療開始時には、ザトラルXLを就寝時に服用することが好ましいとされています。

Q.ザトラルXLはタムスロシンより優れていますか？
ザトラルXLおよびタムスロシンは同じクラスの薬物に属し、良性の前立腺肥大症の症状を緩和するという点でも同様に優れています。
しかし、タムスロシンは、逆行性射精や不規則射精のような射精問題を引き起こし、白内障手術の臨床転帰に影響を与えるフロッピーアイリス症候群を引き起こす可能性がより高いと考えられています。

Q.なぜ白内障手術の前にザトラルXLの摂取をやめるべきなのですか？
ザトラルXLは、虹彩の筋肉がふにゃふにゃになり、白内障手術中に予想外に瞳孔が収縮するフロッピーアイリス症候群を引き起こす可能性があります。
したがって、外科医が、手術の際、患者の瞳孔の拡大を必要とするのに収縮してしまうため、手術の術野を制限し、手術の結果に影響を及ぼす可能性があります。

Q.ザトラルXLはなぜ鼻づまりを引き起こすのですか？
ザトラルXLは血管の平滑筋を弛緩させます。この血管の拡張により鼻づまりを引き起こす可能性があります。

ザトラルの有効成分であるアルフゾジン(Alfuzosin)は主に前立腺肥大症の症状の治療や予防などの目的で利用されています。主に排尿障害といった症状を改善しますが高血圧への効能はありません。α-アドレナリン遮断薬に分類され前立腺の周りにある筋肉をリラックスさせ、尿の流れを良くする作用があります。

【前立腺肥大症について】
　前立腺肥大症は、前立腺が肥大して尿道を圧迫するなどして排尿が困難となり、排尿に時間がかかったり残尿感などといった症状を伴います。また、尿失禁（溢流性尿失禁、奇異性尿失禁）の原因ともなります。

　前立腺は男性の膀胱の下で尿道の周りを囲むようにある男性臓器です。前立腺からの分泌液である前立腺液は精液の構成液でもあり精子を保護してエネルギーを補充する働きがあります。したがって年齢を重ねて生殖能力が必要でなくなると、前立腺は肥大か萎縮かどちらかとなります。

50年ほど前まではほとんどの日本人男性で前立腺は萎縮の方向をとることが多かったのですが、近年では80％以上の日本人男性が生涯のうちで前立腺肥大症となる可能性があるとされています。

この症状には男性ホルモンと関係が深く、男性ホルモン（テストステロン）が5α還元酵素の影響でジヒドロテストステロン（DHT）となり前立腺肥大にかかわります。デュタステリドは、5α還元酵素（1型、２型）を阻害することで高活性物質であるジヒドロテストステロンへ変換されることを抑えます。

　人にはいいずらい箇所の疾患のため、医者を受診することをはばかり診断や治療が遅れたりということがあります。気になる症状が現れた場合、恥ずかしいなどと言う気持ちは捨てて受診し必要があれば正しい治療を早期に受けましょう。

※医師に指示された服用方法に従って下さい。
※用量は症状等により異なりますので、以下は目安としてお読み下さい。

【推奨用量と用量調節】
良性前立腺肥大症：
ザトラルXL錠は、1回10mgを1日1回、毎回同じ食事の後に服用することが推奨されています。

急性尿閉：
ザトラルXL錠は、カテーテル挿入日より1回10mgを1日1回、毎回同じ食事の後に服用することが推奨されています。
その後は急性尿閉の再発および悪化が無い限り、カテーテルが除去されるまで服用を継続して下さい。

【用法】
錠剤は砕いたり噛んだり、粉状にすり潰したりすることによって形状を変えず、そのまま服用して下さい。
上記を行うと、成分の放出や吸収が適切に行われず、早期に副作用が出る可能性があります。

• 本剤の成分に対しアレルギーをもっている患者へ使用をさけること。
• 他の薬を使用している場合は投与前に医師と相談すること。
• 妊婦、または妊娠している可能性のある患者への投与は避けること。
• お子様の手の届かない場所に保管して下さい。
• お客さまの自己責任にてお使いいただけますようお願いします。
• 服用後に体に異変を感じましたら、すぐ医師などにご相談下さい。
• 開封後は涼しい直射日光を避けて保管して下さい。

下記の症状を持っている場合には医師へ知らせてください。
急性心不全の人、肝疾患、重度の腎臓機能障害、起立性低血圧の既往歴、冠動脈疾患、前立腺癌

下記のお薬を使用している場合には医師へ知らせてください。
イトラコナゾール、ケトコナゾール、リトナビル、アミオダロン、シクロスポリン、ダナゾール、デラビルジン、ジルチアゼム、ジソピラミド、ノルペース、ドフェチリド、エファビレンツ、エリスロマイシン、フルコナゾール、フルオキセチン、 α1受容体遮断薬