ゼローダ (カペシタビン)

ゼローダ（カペシタビン）は、医師の指示に従い、食後30分以内に水と一緒に服用してください。

食事とのタイミングは吸収と副作用のバランスを保つために重要です。特に、代表的な副作用のひとつである手足症候群には注意が必要です。症状があらわれた場合は、速やかに医師に相談してください。

ゼローダ（カペシタビン）は、乳がん、胃がんの治療に使用されます。また、大腸がんに対しても承認されており、術後の補助療法や転移性大腸がんの治療にも用いられます。がん細胞内で5-FU（フルオロウラシル）に変換され、DNA合成を阻害する作用を持ち、がん細胞の増殖を抑制します。胃腸管から速やかに吸収され、肝臓および腫瘍組織において代謝されます。

一般的な副作用には、以下のようなものが報告されています。

吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、疲労感、手足症候群（手のひら・足裏の発赤、痛み、腫れ、皮むけ等）、口内炎、めまい、頭痛

副作用が強く現れる場合は医師へ相談してください。

ゼローダ（カペシタビン）は、経口フッ化ピリミジン系代謝拮抗薬に分類されます。

がん細胞内で抗がん成分である5-FU（フルオロウラシル）に変換されることで効果を発揮します。大腸がん、乳がん、胃がんなどに用いられ、手術が困難な症例や再発・進行がんの延命目的、または再発を防ぐ補助療法として用いられています。

【参照文献】日本統合医療推奨協会

「飲み薬だから通院の負担が少なくて助かる」という声が多い一方、「手足症候群に注意が必要」「副作用がつらい時期もある」という感想もあります。副作用をうまくコントロールしながら、医師と相談して治療を続けていくことが大切です。

食後に服用することで薬の吸収が安定し、副作用を抑えながら効果を最大限に発揮するためです。空腹時に服用すると吸収が不安定になり、副作用が強く出る可能性があります。

ゼローダ（カペシタビン）は、FDA（米国食品医薬品局）の承認を受けている経口抗がん剤です。体内で「5-FU」という成分に変わり、がん細胞内に多く存在する「チミジンホスホリラーゼ」という酵素の働きにより活性化されます。これにより、がん細胞のDNA合成が阻害され、細胞の増殖や進行を抑えます。

＊添付文書をよく読み、医師に指示された服用方法に従ってください。
＊用量は病状等により異なりますので以下は目安としてお読みください。

通常、1日2回、朝夕食後30分以内に服用します。

14日間連続で服用した後、7日間休薬する（21日間で1サイクル）スケジュールが一般的です。

ただし、病状により投与量やスケジュールは調整される場合があります。

・18歳以下の安全性および有効性は確立されていません。
・胎児への影響が報告されているため、妊娠中または妊娠の可能性がある方への投与は避けてください。
・重篤な副作用が起こる可能性があるため、緊急時に速やかに医師へ連絡できる体制を整えてください。
・めまいや倦怠感を引き起こすことがあるため、自動車の運転や機械の操作は控えてください。
・テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤を使用していた場合は、投与中止から本剤開始まで少なくとも7日間の間隔を空けてください。
・治療中は定期的に血液検査、肝機能・腎機能検査などを実施し、異常が認められた場合には速やかに休薬または減量などの適切な対応を行ってください。特に初回投与時には、検査頻度を高めて慎重に観察を行う必要があります。
・感染症や出血傾向の副作用、またその悪化に十分注意してください。
・生殖可能年齢の方は、性腺機能への影響の可能性を考慮し、必要に応じて避妊や精子保存について医師と相談してください。
・特に男性の場合は、治療期間中は確実な避妊を行うことが推奨されます。

以下に該当する場合は使用できません。

・ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ（DPD）欠損症
・フルオロウラシルまたはカペシタビンに対する過敏症
・重度の腎機能障害
・重度の肝機能障害
・白血球減少症または血小板減少症
・ガラクトース不耐症、Lappラクターゼ欠損症、グルコース-ガラクトース吸収不良症などの遺伝性代謝異常

以下に該当する場合は、慎重に投与する必要があります。

・腎疾患または肝疾患の既往歴
・糖尿病や心疾患（狭心症、不整脈、冠動脈疾患など）の既往がある方
・高カルシウム血症または低カルシウム血症がある方
・手足症候群の既往がある方
・高齢者（特に80歳以上）

・ワルファリンなどの抗凝固薬との併用により、出血リスクが高まる可能性があります。
・フェニトインの血中濃度が上昇する可能性があります。
・ 他の抗がん剤（オキサリプラチン、ベバシズマブなど）との併用時は、医師に相談してください。

妊娠中または妊娠の可能性がある方は、この薬を使用できません。 授乳中の方は、使用中は授乳を中止してください。

室温で防湿保存してください。高温多湿を避け、子どもの手の届かない場所で保管してください。